内容
将棋、電王戦ファイナル、人間対コンピュータの決着、団体戦 プロ棋士の勝ち 2015年
「5人の現役棋士と5つのコンピュータ将棋ソフトが対戦する将棋棋戦、それが「将棋電王戦」です。
今回の「将棋電王戦FINAL」では、「第2回 将棋電王トーナメント」で勝利した上位5チームの将棋ソフトと、選ばれし5人のプロ棋士が団体戦(全5局)を行います。」
画像
将棋電王戦FINAL___ニコニコ動画(公式サイト)
まとめ
3勝2敗でプロ棋士が勝ちました。
第1局(3月14日) 斎藤慎太郎 五段 vs Aperyエープリー 京都・二条城 勝敗結果
斎藤慎太郎 五段 圧勝
20時45分 入場者数 275,364人
対局後の記者会見でエープリーの開発者はエープリーのプログラムソースコードをオープンソースにして公開すると発表。
第2局(3月21日) 永瀬拓矢六段 vs Selene セレネ 高知・高知城 勝敗結果
王手放置でセレネの反則負け、 永瀬拓矢六段の勝ち
19時47分ごろ 入場者数 283,076人
コンピュータソフト、セレネがまさかの角ならずに対応していない設計ミス。一般的に角が馬にならないことは少ないが、実践の棋譜でも角がならないことはあるので、その成らずに対応していなかったセレネ側の負けとなりました。
第3局(3月28日)秋葉七段 VS やねうら王 函館・五稜郭 勝敗結果
やねうら王の勝ち。稲葉七段入玉せず。
20時02分 入場者数 496,214人
稲葉七段負けてしないましたが、ここで3連勝となるとコンピュータソフトが弱いのではないのかという雰囲気が出てくるので、ある意味では人間のプロ棋士側の敗戦も必要かなと思いました。
第4局(4月4日) 村山慈明七段 VS PONANZA(東京大学卒の山本さん) 奈良・薬師寺 勝敗結果
20時46分 入場者数 288,696人
ポナンザの勝ちです。
見ててちょっと押され気味で終わった感じです。
第5局(4月11日) 東京・将棋会館 勝敗結果
阿久津主税八段の勝ち。AWAKEにアルゴリズムのミスがあり、阿久津主税八段がそのミスを突いてAWAKEが不利になり開発者の判断で投了。開発者は元奨励会員であったためか、プロ棋士がこのミスをつく指し手に不満だったようです。
将棋、電王戦ファイナル、対局、観戦、感想
第1局(3月14日) 斎藤慎太郎 五段 vs Aperyエープリー 京都・二条城
斎藤慎太郎 五段 圧勝でした。
対局場は二条城でした。場所的には歴史のある場所ですが、実際セットが組まれるとその歴史的な雰囲気は一切なくなるので、場所はどこでも良いのでは思われ、しかも空調等が全くない場所なので、寒いらしく、棋士にとっては体調的に安心して将棋がさせる場所ではありませんでした。
画像1駒を並べる斎藤五段
10時対局開始 入場者数 39,075人
先手斎藤五段、76歩で角道。後手エープリーも34歩で角道を開けて角交換か?
エープリーは44歩で角交換を避ける展開へ。
11時07分 入場者数 65,086人
解説の鈴木大介棋士
画像
画像 (藤田綾女流)
お昼
斎藤五段のお昼は他人丼
画像、おひる候補
13時07分 入場者数 102,554人
解説は木村八段、貞升南さん
画像2解説の二人
午後3時1分 入場者数 140,796人
おやつ
ラスク
ミス京都がおやつを運んでくれました。
画像
15時57分 入場者数 159,295人
画像 盤面
斎藤五段が優勢
比較的、斎藤五段にとって難しい展開にならずに順調に進んでいる感じ
番組の進行において、プロのアナウンサーか進行役は必要だなと感じる。
予算上の問題で解説、進行含めてプロ棋士と女流棋士のみでおこなれていて、TV局のアナウンサーと違ってたどたどしさや段取りが悪いのは仕方ないけど、ノートや紙を見ないで進行してくれるともっといいのだが。
紙にかかれた進行や原稿を見ながらだと何を言っているのか聞き取りにくい時がある。しかも原稿を棒読みなので、テレビ局とアナウンサーとの質の差が如実にわかってやっぱりアナウンサーのほうが説明や解説がすごいと思ってしまう。安心して聞いていられる。
午後5時に夕食休憩
17時19分
画像 糸谷竜王が京都の解説で急遽登場。
竜王の解説では後手エープリーが有利
竜王の解説はわかりやすい。さすがほかの棋士とは違う。
5時半に再開
20時37分 入場者数 271,704人
斎藤五段の勝ちは決まっているものの、王手をしまくるエープリー。
王手出来る間は勝ちはなくとも続ける仕様になっているみたい。
長い、もう負けは確定で小学生でも負けを認める場面でもエープリーは指し続けます。
20時45分 入場者数 275,364人
斎藤五段勝ちました。最後の最後まで詰まされるまで将棋を指すのがエープリーでした。
第2局(3月21日) 永瀬拓矢六段 vs Selene セレネ 高知・高知城
第2局(3月21日) 永瀬拓矢六段 vs Selene セレネ 高知・高知城
開催場所
高知城 追手門
立会人は三浦九段
10時対局開始 入場者数 31,453人
序盤はお互い居飛車で戦うようです。
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会場
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現地レポーターの山口女流
画像3
解説の二人
11時16分 入場者数 57,244人
ゆっくりとした進行です。今のところ評価値は永瀬六段が17とほんのちょっと優位
11時43分 入場者数 66,413人
対局中の永瀬六段
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土佐おもてなし勤王党のメンバーが登場して土佐の紹介をしてました。
いわゆる坂本龍馬など、関係した人物を演じる劇団員が登場
お昼休憩
画像 4つ
おひる候補のメニュー
そして、永瀬六段は鰻丼でした。
1時対局再開
14時21分 入場者数 120,988人
解説の佐々木五段は永瀬六段と月8回将棋の対局研究をしたそうです。
14時29分
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ミス高知が登場しました。ちょっとほっぺがふっくらした感じの女性です。
なんとなくバスガイドのお姉さんという感じです。
三時 おやつ
サークルケーサンクスのおやつ
16時07分 入場者数 156,739人
今のところまだ、どちらが優勢とも言えない状況で長い将棋になりそうです。
五時夕食休憩
5時半に対局再開
19時03分ごろ
永瀬六段が27角ならずで指して、コンピュータがストップ。
ソフトは角なり(馬)にしか対応しておらず、このままだとソフトは投了するらしい。
通常は、角なりにするところを永瀬六段は知っていてこの手をさしたらしい。
いわゆるバグらしい。角なりにならないわけがないという例外処理を入れていなかったわけみたいです。確かに、馬になる利点が大きいわけで、馬にならないわけがないという先入観が招いたソフトのバグというか開発者側のミスでしょう。
対応を協議中。
評価値はセレネが優勢でしたが、王手放置でソフト側のバグでしたので、永瀬六段の勝ちとなります。
なお、仮に角ならずで経過を見ても永瀬六段が優勢になるようでした。
つまり、永瀬六段は勝ちを確信して角ならずをさしたのかもしれません。
19時47分ごろ 入場者数 283,076人
対応について 王手放置、永瀬六段の勝ち
第3局(3月28日) 秋葉七段 VS やねうら王 函館・五稜郭
会場 五稜郭、兵糧庫内
解説 糸谷竜王、深浦九段、山田女流、安食女流
画像1 五稜郭
画像2 現地レポーターの室田女流
9時56分 入場者数 44,049人
画像3 対局前の稲葉七段
10時 対局開始 入場者数 50,445人
対局が始まりました。
先手は稲葉七段、26歩、やねうら王84歩
長考無しでどんどん進みます。
お昼休憩
稲葉七段は とろろそばでした
13時08分 入場者数 138,238人
まだこれからという感じで、評価値は202で稲葉七段
14時49分 入場者数 190,995人
評価値が700、800とやねうら王側に傾き、解説の深浦九段も稲葉七段の形勢が悪いと思っているみたいです。
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盤面
3時のおやつ
5画像おやつ
稲葉七段 エクレア
磯崎さん モンブラン
16時22分
人工知能研究所の所長が登場し、人工知能について説明
糸谷竜王は興味津々でした。
所長さんの話よりも糸谷竜王が質問して得られる答えの方がわかりやすい。
20時01分 入場者数 495,828人
とうとうやねうら王9999となりました
20時02分 入場者数 496,214人
稲葉七段 投了しました。
やねうら王の勝ちです。
第4局(4月4日) 奈良・薬師寺
20時46分 入場者数 288,696人
ポナンザの勝ちです。
見ててちょっと押され気味で終わった感じです。
感想
薬師寺の中で畳がしかれた大広間にて対局場が設置されています。
解説 佐藤九段、森下卓九段、山口女流、貞升女流
レポーター 香川女流王将(通称、番長)
10時55分 入場者数 56,691人
(私の毎日の余裕がなくまた有料会員を辞めたので、たまに対戦をチェックして書いていきます。)
13時14分 入場者数 100,017人
声優の岡本信彦さんが登場。アマチュアの将棋段位を持っているほどなにげに強い。
17時41分 入場者数 205,129人
評価値は ポナンザ 745と優勢
盤面では、未だどちらが優勢かはわからず。
20時00分 入場者数 266,793人
評価値は ポナンザ 2181で優勢
盤面でもポナンザが優勢とわかります。
20時46分 入場者数 288,696人
村山七段投了です。
ポナンザの勝ちです。
見ててちょっと押され気味で終わった感じです。
第5局(4月11日) 阿久津主税八段 VS AWAKE 東京・将棋会館
阿久津主税八段の勝ち、Awakeが投了したのではなく、開発者の判断で投了
開発者がプロ棋士に「この手を指すとソフトが不利になるから指さないでください」という条件をつけるのはおかしいと思った対局でした。
少し開発者とプロ棋士の間にわだかまりが残る後味の悪い対局となりました。
感想
ニコニコ動画
解説は森内九段、藤井九段
10時00分 入場者数 41,978人
阿久津主税八段の先手、76歩で角道を空けました。Awake34歩も角道。
(忙しいのであまり見てません)
午前10時50分 AWAKEが突然投了
何が起こったのか解説でもすぐにはわからず。
情報まちです。
その後、AWAKEはある条件になると持ち駒の角を指して、対局者はその角を取ることができる手筋があるらしくその手を指されるとAWAKEが大きく不利になるそうです。実際アマチュアがこの条件、隙を作ってAWAKEに角を打たせて、アマチュアがその角をとることで勝ち賞金を取りました。阿久津主税八段はその手を独自で見抜いていたそうです。また、他の人が同様の手を指しても100%同じ手を指すわけでもなく、負けた人もいれば他の手筋になった場合もあったようです。
開発者は元奨励会員だったので、プロがソフトの一種のミスを狙って将棋を指すのは将棋のプロとしてフェアではないとして不満でした。
そのため、このような手を使うようなら投了したほうがマシであるとして21手等短い対局で終了しました。
感想
今回の件は、開発者からすれば、ソフトのミスをつくような将棋をプロ棋士が指すのは棋士として最善を尽くしていないと思うのかもしれませんが、そんなミスを作ってしまった開発者側の落ち度があったのではないかと思いました。不満を持つくらいなら、相手にはめられないようなアルゴリズムを開発すべきであり、プロ棋士に「この手を指すとソフトが不利になるから指さないでください」という条件をつけるのはおかしい。
開発者が、将棋のプロよりもコンピュータのほうが強く新しい棋譜を発見したいとしてソフトを作るのであれば、どのような条件でも勝ち筋を見つけて勝負に勝てるソフトを開発すべきだと思います。プロ棋士に対して、指し手の条件をつける(振り飛車にしないでほしいとか、駒は必ず成って欲しいとか)ならそれは真剣勝負ではありません。