【下落ショック】シリコンバレー銀行、クレディ・スイス経営破綻でわかったこと

世界的に株価下落が続いている。今回のきっかけはシリコンバレー銀行、シグネチャーバンク、そしてクレディ・スイス経営破綻によるものだ。かつてのリーマンショック、リーマン・ブラザーズの破綻による影響とは異なる。しかし、リーマンショックと同じ株価下落を心配する人たちからすれば、銀行破綻をきっかけにして更に下落、経済危機が起こりうると想像してしまったのかもしれない。

経営破綻した銀行

シリコンバレー銀行の場合

シリコンバレー銀行の経営について不安になった取引企業の引き出しが増加し株価が下落
その後債務超過状態となり経営破綻となった。

【下落ショック】シリコンバレー銀行の経営破綻もしかして日本の銀行も?それはない

資産規模:2090億ドル、主要取引先:スタートアップ企業

シグネチャーバンクの場合

資産規模:1104億ドル、主要取引先:暗号資産関連企業

クレディ・スイスの場合

筆頭株主が投資に否定的と報道され、株価大幅下落、先のシリコンバレー銀行破綻の影響受けた。「2021年と2022年の財務報告で内部管理に問題があり「重大な弱点がある」」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230315/k10014009581000.html

シリコンバレー銀行、クレディ・スイス経営破綻でわかったこと

そもそも投資のプロ(大口投資家、機関投資家等)は今回の金融破綻の具体的な内容は知っていたはず。あるヘッジファンドは、ある番組のインタビューでシリコンバレー銀行は特殊な事例で、一般的な銀行と同列に考えるのは無意味だと話していた。クレディ・スイスは以前から経営が危ういとわかっていたし、シリコンバレー銀行については増資を行い経営に問題がないように計画していた矢先に取り付け騒ぎが起こってしまい株価も暴落してしまった。つまり、これらの金融破綻は、ごく一部の銀行にのみ起こり得たもので他の銀行や金融業界にまで広がるはずはなかったと思われる。

しかし、結果としてNYダウや日経平均株価は不安や先行き不透明によって大きく下落をしてしまった。

これからわかることは、もともと株価を下落させたい思惑や計画が存在して、都合の良いきっかけやニュース、材料が欲しかっただけのことではないかと推測される。

つまり、これまで金融緩和によって、小さなバブルが発生し株価は上昇しインフレが起こってしまった。インフレを抑えるためにFRBは金利を上げる必要性に迫られた。金利が上がれば株価は下がる。その影響で物価が下がる。しかし、想定よりも物価は下がらなかったし、失業率も低かった。想定よりも株価が下落していなかったことで、より株価を下げる材料が必要となり、大して関係性がない、または既知の情報を元にあたかも市場が下落するかのような印象を与えた結果、今回の金融破綻ショックが発生したのかもしれない。

また銀行株が高くなりすぎたので、株価を下げるために今回の事態を引き起こしたのかもしれない。

では投資家はどうすればよいのか?

あるニュースや事象の影響が株価に対して、限定的または短期的もしくは関係性が薄いと思ってもさらにその裏にある真意を読み解く必要がある。

意図的に株価を下げたい(上げたい)のであれば、「その思惑や計画にわかって乗ってみる」というのも良いかもしれない。まだ下げそう(上がりそう)ならもう少し待ってからエントリーするというふうに。

今回の場合は、シリコンバレー銀行の経営破綻が影響は限定的であるとわかっていても、もしかしてもっと株価を下落(上昇)させたい思惑等が感じられたら、「株価はもっと下落(上昇)する」と予測して空売り(順張り)や、一時損切り(利確)してもっと安いところで買い直すなどの作戦も有効と思う。